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節分会(せつぶんえ)

2月3日

「鬼はーそと、福はーうち」と一年の家内安全を祈願して豆まきをされるお家も多いことかと存じますが、 節分は「追儺ついな」「鬼遣おにやらい」と云い中国から宮中に伝わり宮中の年中行事の一つでありました。

今を去る約1100年前宇多天皇の御代(平安時代初期)、鞍馬の奥に僧正ヶ谷と言うところがあり、 そこに二匹の鬼が住んで居り夜な夜な都に出て乱暴を働いていたので毘沙門天びしゃもんてんのお示しにより三石三斗の大豆を煎って鬼の目に打ち込みこれを退治したとの故事に由るものであります。

何故この二月の節分に行われるようになったのでしょうか。

それは、宮中では毎年の大晦日に疫鬼を追い払うために行われておりました。
大晦日に行われていたのは大晦日を一年の締めくくりと考え、立春を正月と考えて居た為であり、 このことは地方によって節分を節代わり・年取りなどと呼び、新しい年を迎えるに当たって幸先良き新しい年の門出に際し邪気や厄災を祓う行事の意味を持っておりました。

また、私たち人間はいろいろな星の下に生まれ自分の星によって種々の運命が変わりこの運勢の変わり目が節分であるとされております。
種々の星というのは月火水木金土日に羅喉星(らごうせい)計都星(けいとせい)の二つを加えた九曜星であり、これらの星によって一年の吉凶が決まるのであります。

さて、當山では毎年この節分に星祭りの法会を行っております。
今年のあたり星が凶星の方は一年の厄を除き福が来るように。
吉星の方には益々良い年でありますよう北斗七星を本尊とした北斗護摩を厳修しご祈念致し法要中に修験僧が厄除けの加持を致します。


法会終了後は本堂内で豆撒きをしております。
そもそも「鬼」と言うのは自分の心の奥深くに住んでいるものと考え、日々の生活の中でこの鬼が顔を出さないように、 新しい門出に際して福が多く来たらんことを祈るため「福はうち」のみ発声いたします。